栃木県は生乳生産量本州一を誇り、全国有数の肉牛飼養頭数を抱える畜産県です。本州の酪農畜産を支える栃木県の県央に位置する高根沢町において、寺内動物病院は長年家畜の診療に従事してまいりました。

農家の高齢化と同様に、産業動物獣医師の不足と高齢化も問題視されて久しく、栃木県においても例外ではありません。当院は多くの牧場へきめ細かい獣医療サービスを提供すべく 2022 年に株式会社となりました。栃木県の生産者が安心して営農を続けられるよう、地域に育てていただいた感謝と地域産業を支える技術者としての誇りを胸に、寺内動物病院はこれからも農家と牛とともに歩んでまいります。

理念

高い技術および知識に基づく獣医療サービスを通して、農家を豊かに、牛をその向こうにいる消費者に幸福を届ける。

農家の利益を守り、牧場が動物をより健康で福祉的に飼育することと、
消費者へ安心安全で美味しい畜産物が安定的に届けられることのサポートが、私たちの使命です。

家畜の病気を治すだけでなく、同じ病気が繰り返されないよう共に考え、
予防や生産性向上のために農家に寄り添った提案を行います。

私たちが提供する獣医療サービスの専門性に大きな誇りをもち、つねに最良の選択ができるよう日々努力と研鑽を怠りません。
また従来の方法を尊重しつつ、農家の抱える問題により良い解決方法を見出すための創造力、創意工夫も大切な要素です。

地域において求められるサービスを提供し、農家が持続可能であるためのインフラとなる。

診療、繁殖管理、ＡＩ・ＥＴ、受精卵生産、経営相談、情報発信を通して農家の持続可能な経営に伴走します。

農家が少なくなってしまい獣医師が往診しにくくなってしまった地域にも獣医療サービスを届けられるよう、
当院内だけでなく関係者とのチームワークで生産者を支えます。

顧客と自社のみならず業界や地域社会の共栄を目指して、多角的な事業に取り組んでまいります。

私たちが大切にするのは人と信用である。

私たちの行動は農家の生活や動物の命、消費者の健康に関わることが多く、高い倫理観と判断力が求められます。
一度失った信用は回復が非常に困難です。すべての関係者に対して人を大切にした豊かな関係を築き、信用に基づいた安心を提供します。

信頼される地域企業として法律、規範を遵守し、道徳的な行動を徹底します。

代表メッセージ

産業動物獣医師の仕事は家畜の病気を治すことだけではありません。その家畜が生み出してくれるはずだった価値を少しでも取り戻すように治療し、一方で治すために治療費を多くかけることもできません。消費者が安心して畜産物を食べられるように、また薬剤耐性菌にも考慮した薬剤の適切な使用にも徹底した配慮が必要です。動物福祉への関心も高まっています。歴史を学びつつ、最新の情報提供も求められます。これらすべてを通して、生産者にも牛にも消費者にも幸福になってもらうことが私たちの仕事です。

「急いで行くなら一人で行け、遠くへ行くならみんなで行け（if you want to go fast, go alone; if you want to go far, go together）」という有名な諺があります。広い地域へ対応しながら、技術と知識を研鑽する時間を確保して進化し続けること、つまりみんなで助け合いと高め合いを両立させて、地域産業を支える診療所となることが私たちの目指す姿です。

牛は人に豊かな恵みを与えてくれますが、ただの畜産物を生み出す道具ではありません。「生産」という言葉だけでは表現できない、「癒し」や「教育」といった多面的な価値を私たちは享受しています。そういった文化的な側面も含めて、遠い未来まで酪農畜産が魅力的な産業であるために、近隣の診療所や関係機関とも連携しながら、不屈のチャレンジ精神で農家のために努力を続けてまいります。